白鷹の花嫁(異世界トリップ/アラビアン恋愛FT )

不眠症の魔王×子守唄を歌う少女。月の美しい砂漠で、過去に囚われた二人が優しい夜明けを目指す異世界転移FT。

(2018.2.23~3.30 WebマガジンCobalt連載作品/公開期間終了によりサイト再掲)

4年前、自分をかばった兄を事故で亡くしてから、自分を責めつづけてきた少女・陽菜は、ふとしたことで見知らぬ世界に迷い込んでしまう。
偶然、片翼を失った《砂漠》の魔王・カマルに拾われ、その歌声を愛でられた陽菜は、生き延びるため、自らカマルの「奴隷」になることを選ぶ。
異形の魔族たちが生きる不可思議な世界で、陽菜はいくつもの出逢いを経験して……!?
[WebマガジンCobalt掲載時、紹介文より引用]


登場人物

赤星 陽菜(あかほし ひな)
魔界に迷い込んだ女子高生。カマルの奴隷となり、夜毎、彼を眠らせるために歌う。
カマル
不眠症の魔王。魔界に乱立する都市国家のひとつ《砂漠》を治める。過去、《湖城》の魔王との戦いで片翼を失った。
シャムス
《砂漠》の宰相を務める少年。見た目に反して長寿。カマルの親友であり育て親。
ナジュム
故人。カマルの片割れ、双子の妹のような存在だった魔族。《砂漠》の水源を涸らした大罪人。
アーシファ
街を根城にする魔族。《砂漠》魔王の座を狙う愉快犯。シャムスと旧知の中。
イト
《椿》のギルドに属する悪徳商人。魔界に迷い込んだ陽菜を、ギルドの商品と偽ってカマルに売りつけた。


同世界観、主役と舞台の異なる物語

湖城の魔王と異界の少女 睡蓮の花嫁/ イラスト:うぐいす(白谷ゆう) 様

異世界トリップ・西洋風恋愛FT (2016.12.1 集英社コバルト文庫様)


女子高生×睡蓮の魔物。仄暗く水の香りのする《湖城》の国を舞台に、孤独と痛みを抱えた二人が恋に落ちる幻想譚。

東堂 燦(トウドウ サン)

小説家。『薔薇に雨』で、2013年度ノベル大賞佳作受賞。
苦しみや痛みのなかにも優しさや愛おしさが残るような、
そんな物語を目指しています。楽しんでいただけたら幸いです。

サイト本家:羊の瞳
Twitter:@sun_todo
徒然 :note

商業作品既刊

海月館水葬夜話/ 装画:青藤スイ 様

現代、葬送ミステリー (2020.7.17 集英社オレンジ文庫様)


――死んでも忘れることのできない後悔は、ありますか?

クラゲの姿をした海神信仰の根付く、穏やかな港町のこと。
さまよえる死者を海に還す。そんな家に生まれた幼馴染の男女が、死者の後悔を紐解く葬送譚。
生と死、愛と執着をめぐる、哀しくも優しい4つの短編連作
海の底には、きっと地獄がある。


ガーデン・オブ・フェアリーテイル 造園家と緑を枯らす少女/ 装画:友風子 様

現代、幻想ミステリー (2018.8.21 集英社オレンジ文庫様)


植物を枯らす呪われた手を持つ撫子は、父の死後、知らぬ間に自分が花織という男と結婚していたと知る。花織の許を訪れた撫子は妖精にまつわる不思議な事件に巻き込まれ……。
春夏秋冬、季節をめぐる4つの短編連作。
緑を枯らす呪われた指を持つ少女 × 緑を愛する造園家の青年。訳あって夫婦となった二人の、庭と妖精の呪いをめぐるお伽噺。
触れたらきっと、この恋は朽ちてしまう


 

湖城の魔王と異界の少女 睡蓮の花嫁/ イラスト:うぐいす(白谷ゆう) 様

異世界トリップ・西洋風恋愛FT (2016.12.1 集英社コバルト文庫様)


女子高生の小夜は、両親を亡くし、失意のまま湖に落ちた。冷たい湖の先に待つのは、魔族たちが暮らす魔界だった。
小夜を捕えたのは、睡蓮の魔族にして《湖城》の国を治める魔王・ヴィリ。
二人の出逢いは、魔族に強力な力を与えることができる人間《花嫁》の伝説と、過去に絡みついた因縁を呼び起こす。
魔王の座を巡る陰謀が動き出すなか、小夜はヴィリの《花嫁》になれるのか。

孤独と痛みを抱えた二人がともに生きる幻想譚


魔女の赤い太陽 / イラスト:由利子 様

 西洋風ダーク恋愛FT (2015.5.1 集英社コバルト文庫様)


太陽神を祀り、魔物を狩る教会が治める王国。
少女・ルーナエは、幼い頃に記憶を失い、騎士イグニスに助けられた。以来8年間、国境で薬師の師匠と暮らしながら、幸福な日々を送っていた。
しかし、ルーナエが15歳となった日、師匠が失踪してしまう。師匠を探すため、イグニスを頼りに王都に出たルーナエは、王国に根差す暗い秘密に巻き込まれる。
やがてそれは、ルーナエが忘れ、イグニスがとらわれ続けた過去へとつながり……。
魔女と過去をめぐる、 贖罪と救済の物語

薔薇に雨 / イラスト:四位 広猫 様

アラビアン恋愛FT (2014.10.31 集英社コバルト文庫様)


精霊王が守護し、精霊によって彩られた王国。
誰もが精霊王の加護を持ち、精霊を行使することで不思議な現象を起こす《彩霊術》を使っていたが、少女・ファラは彩霊術を使うことができなかった。
――生まれつき精霊王の加護を持たない、という秘密のために。
それでも努力し、国内最高峰の学院に進学したファラを待っていたのは、彩霊術が使えないことによる落第の危機。
窮地に陥ったファラに手を差し伸べたのは、学院に在籍する第九王子で……。

秘密を持つ少女が生きる道を見つける物語